グッドデザイン賞

2019 CREVIA SMART DESK

CREVIA SMART DESK

受賞対象名:CREVIA SMART DESK
部門 / 分類:中~大規模集合住宅関連のサービス、システム / HEMS

クレヴィアスマートデスクは、管理員を配置しない新しいマンション管理サービス。管理スタッフは管理会社に常駐し、入居者は専用アプリを通じスマートフォン等で外出先からでも気軽に問合せ可能。ゴミ出し清掃は専門業者へ委託する等、管理の質を維持しつつ利便性を高めたのみならず、管理員のなり手不足問題にも対応した意義ある管理手法。

【受賞となったデザイン・環境等に対する物件特徴】

従来のマンション管理員の主な業務を「受付業務」「立会業務」「点検業務」「日常清掃」の4つに整理し、IT化・分業することで充実化・合理化を図り無人管理サービス「スマートデスク」を実現。受付業務は、管理会社に常駐する管理スタッフが対応する。受付時間内であれば、居住者は専用のアプリをインストールしたスマートフォン等にて外出先からでも問合せ可能で、不在がちの居住者へもサービスが行き渡る。マンション内の点検業務と、日常清掃(ゴミ出し)は専門業者に委託し、質を落とさずしっかり対応。各種法定点検等への立会業務は、管理スタッフが防犯カメラで来訪した業者の本人確認を行い、遠隔開錠システムで館内への立入りを許可する。また、この仕組みは少人数で複数の物件の対応が可能。新築マンションのみならず、既存マンションへの導入も推進することで、管理コストの合理化、ひいては居住者の管理費負担の軽減も目指す。

<審査委員評価コメント>

全国で空き家率が16%を超えるという時代を迎えている。建築は、高品質で新しいものをきちんとつくるのと同時に今までつくったものを丁寧に運用していくことが重要になる。集合住宅の運用において問題になるのは、管理サービスの人手不足である。背景としては単なる高齢化による人手不足ということではなく、マンションを管理運営することは、実は高度なコミュニケーションスキルと知識が必要であることがある。本プロジェクトは、建築を創造的に運用管理していく時代に向けた新しい価値転換を起こし得る興味深いプロジェクトである。リノベーションや長期修繕提案と結びついていけば、建築の管理運営のオープンプラットフォーム化につながり、大きな社会変革のデザインも可能だと思う。